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社会保険労務士小野事務所ニュースレター


こんにちは、社会保険労務士小野事務所です。

4月後半、ゴールデンウィークが控えています。北海道の道南、道央も桜の開花が4月18日に始まりました。早い開花です。新年度から1月が経ちます。新人の皆さんは仕事や会社に慣れる段階です。

一方で、この時期は「期待と不安が交錯する時期」でもあります。
企業側としては、短期的な成果だけでなく、長期的な成長を見据えた指導とフォローが重要です。特に今年は人材確保がより難しくなっている中、「定着」を意識した関わりが求められます。

それでは、小野事務所ニュースレターをご案内いたします。

 

主な内容は

  1. 小野事務所通信4月号 
  2. 「・女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令の一部を改正する省令 施行・適用期日 令和8年4月1日
  3. 事業主行動計画策定指針の一部を改正する件(令和7年12月23日内閣官房・内閣府・総務省・厚生労働省告示第1号) 施行・適用期日 令和8年4月1日
  4. 助成金について
    人材確保助成金、キャリアアップ助成金、両立支援助成金について
  5. 労働判例「就業規則に定められている変形労働時間制が適用されなかった事例」

 

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  • 小野事務所通信4月号

協会けんぽの新たな保険料率が決定 ひと月遅れで子ども・子育て支援金も追加

治療と就業の両立支援の措置が事業主の努力義務に 指針も公表

https://drive.google.com/file/d/1tcHVqxHAp9Poc1SvWWo7xJQmI7k14tWW/view?usp=sharing

 

 

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2. 「・女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令の一部を改正する省令

今回の改正は、「女性活躍の“見える化”と実効性の強化」が大きなテーマです。

主な改正内容(概略)

一般事業主行動計画の内容強化

公表項目の拡充(男女の賃金差異等)

実態に即した数値目標の設定の明確化

PDCAサイクルの徹底(計画→実施→評価→見直し)

 

■背景

女性活躍推進法は一定の成果を上げているものの、

「形式的な計画」「実効性の低い目標」が課題とされてきました。

そのため今回の改正では、

👉 “作るだけではなく、成果を出す計画へ”

という方向性が明確になっています。

■実務アドバイス

✔ 数値目標は「現状+α」で現実的に設定

(例:女性管理職比率を一気に倍ではなく段階設定)

✔ 賃金差異の分析は“理由の説明”までセット

(職種・勤続年数・役職構成など)

✔ 人事評価制度と連動させる

👉小野事事務所の「フロンティア人事評価制度」と非常に相性が良い分野です

✔ 公表内容は“採用ブランディング”として活用

(特に若年層・女性採用に直結)

  1. 事業主行動計画策定指針の一部を改正する件(令和7年12月23日内閣官房・内閣府・総務省・厚生労働省告示第1号)

こちらは上記②と連動し、実務運用の指針を具体化したものです。

■主なポイント

① 課題分析の具体化

単なる数値ではなく原因分析を重視

(例:女性管理職が少ない理由の特定)

② 目標設定の合理性

達成可能性と実効性を重視

根拠ある目標設定が必要

③ 取組内容の明確化

研修、配置転換、評価制度見直しなど具体施策

④ 効果検証の強化

実施後の評価・改善が必須

■実務アドバイス(重要)

 

✔ 「課題→施策→評価」をセットで設計

👉単発施策は評価されにくい

✔ 人事制度との連動がカギ

昇進基準

評価項目

働き方制度

✔ 中小企業こそ“簡潔で実行できる計画”を

👉大企業の真似は不要

✔ 採用・定着戦略として活用

👉女性活躍=人材確保施策

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4.助成金について

      • 人材確保助成金
        👉賃上げ・職場環境改善に連動
      • キャリアアップ助成金
        👉有期→正社員化で活用
      • 両立支援助成金
        👉育休・介護と仕事の両立支援

※制度改正が頻繁なため、個別相談をおすすめします

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.判例について(PSRnetwork記載)

 

就業規則に定められている変形労働時間制が適用されなかった事例

 

東京地方裁判所令和7年7月3日判決

 

事案の概要

原告は派遣を業とする被告と雇用契約を締結し、派遣先において、高速道路の緊急点検業務等に従事していた。

高速道路の緊急点検業務の性質上、事故等が発生した場合は休憩時間内であっても出動が必要となる。そのため、めったに出動することがないとしても、休憩時間が労働時間にあたるのではないか、という問題があった。

また、就業規則が原告が派遣されていた事務所のロッカー内にあったとしても、それを自由に閲覧できる状態ではなかったとして、変形労働時間制が適用されるのに必要な周知性が認められるかが問題となった。

 

判旨

「原告は、上長からの注意指導にもかかわらず、独自の見解を正当なものであると考えてこれに固執し、自らの行動を一切変えようとしない独善的な姿勢が顕著であるということができる」とし、また、自らの意に沿わない指導に対しては大声を出す、机を叩く、暴行に及ぶなど感情的・攻撃的な態度を取ったことも指摘し、「自省する能力の欠如を表すものであるとともに、職場内の円滑なコミュニケーションを阻害し、職場の協調性を損なうものであるということができる」とした 。会社は平成24年から令和3年までの約9年間にわたって原告の業務水準を下げるなど配慮し、指導をしてきたがそれに従わなかったことが認められるとし、解雇は有効であるとした 。

 

解説

本件は休憩時間であっても緊急に業務が入る性質の職業における労働時間の問題がまず前提としてある。 仕事の準備や用意のために必要な内容であれば休憩時間であっても労働時間として計算されることは広く知られているが、本件は、稀に発生する首都高での事故の対応のために、休憩時間であっても出動が求められるという事案である。

交代勤務のための仮眠などとは大きく内容が異なっている。 本件のような業務では、休憩時間外の労働時間内であっても実際に待機している時間が多いと考えられる。待機時間が多い業務であっても労働時間とされている時間は給与が支給されている。

これを考えると、休憩時間と労働時間にそれほど差がないようにも見える。 つまり、休憩時間の出動があってもその分は労働時間に待機時間として十分に振替可能にも見える。 これをどちらに寄せてみるかが一つのポイントとなる。 裁判所は基本的に労働者優位として解釈する傾向があるので、経営者へのアドバイスとしては、会社が不利になる可能性を排除する方向でのアドバイスになるかもしれない。 実働時間がそれほど長くないし、職務内容は当然わかっているのだからよい、というのは裁判所はあまり聞いてくれない。

しかし、本件では労働時間内の出動時間を記録から計算したら、休憩時間に出動しても戻ってから次の出動までに休憩時間相当の時間が経過することは普通にあったのではという疑問もある。 また、本件は就業規則が周知されていなかったことで、変形労働時間制を認定できないとした。

これについては、周知についての工夫が必要である。就業規則をあまり見せたくないという経営者もいるのだが、いざというときに会社が不利になる可能性があるので、少なくとも製本したものが共有ロッカーや本棚に入っているというのが望ましい。 社会保険労務士の職務として、内容に自信を持ったものを提供しているのであるし、見られても困らない、むしろこういった裁判があるので見られるようにすべきと強くアドバイスすべきであろう。

本件は担当者が単純にしまっていただけという事例であり、特に意図に問題があるわけでもなく、また、業務内容もこのような裁判にならない限りは問題とならなかったので、裁判所の認定が厳しいようにも感じられる。 これらを踏まえて、会社が不利にならないようにアドバイスをしていくことが顧客との信頼関係を強くすると思われる。

概要

首都高の事故が発生したときに整備等で緊急出動をすることを業務とする労働者が、休憩時間内に出動があったことなどを理由に休憩時間も給与を支払うべきとした事案で、裁判所は就業規則が事務所の担当者個人ロッカーに入っていたことで周知性が欠けるとし、変形労働時間制を否定した。執筆者

弁護士坂本正幸

 

東京大学法科大学院前専任講師。特定社労士認定講師。

 

 

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